犬の食物アレルギーって?
2022/03/28/
さて、本日は病気について解説いたします。
今回は「犬の食物アレルギー」です。
犬の食物アレルギーとはどのような病気なのでしょうか?
また検査や治療はどのように行うのでしょうか?
是非ご一読ください。
どんな病気?
食物アレルギーとは,食物アレルゲンに対する免疫学的反応として皮膚症状や消化器症状が出る疾患です。
しかし、病態の詳細については分かっていない点が多く、今後の研究により全貌が解明されることが望まれます。
症状
食物アレルギーは、一般的に一年中痒みがあり、どの年齢でも食物アレルギーを発症することがあります。
急性期では赤みやひっかき傷などがみられ,慢性期になると皮膚が黒くなったり、分厚くなったりします。
これらの皮膚症状は、犬アトピー性皮膚炎と似ており、眼周囲、口唇、肢端、腋下、鼠径部、外陰部などの間擦部にみられ、二次感染を伴うこともあります。
また、外耳炎のみを認めることもあります。
皮膚症状以外には、消化器症状が約半数の症例で認められます。
診断
食物アレルギーは、ノミなどの寄生虫や、細菌などの感染症を除外し、特徴的な臨床症状を示す子で疑います。診断は、除去食試験および食物負荷試験により行います。
1.除去食試験
除去食試験とは,食物アレルゲンを含まない食事によって皮膚症状が改善するかを確認する試験です。
食物アレルギーによる臨床症状は,食物アレルゲンを回避すれば改善します。
95% の症例で、8週間の除去食試験により皮膚症状の改善が認められます。
血清IgE検査および食物アレルゲン特異的リンパ球反応検査は、食物アレルギー診断時、除去食試験に使用する蛋白質の選択の参考になることがあります。
今まで食べていた食事歴を詳しく伺い、疑わしい蛋白質を除去した療法食、もしくは手作り食を用いて,除去食試験を実施します。
2 . 食物負荷試験
除去食試験により度膚症状の改善を認めた場合、以前の食事に戻すことで皮膚症状の再発を確認すると、以前の食事に対する食物アレルギーと確定診断できます。
この試験を食物負荷試験とよびます。
さらに除去食試験で使用した食事に,疑わしい食物成分を1つずつ添加していくことにより,真のアレルゲンとなる食物成分を特定することができます。
食物負荷試験を実施すると、一般的に 2 週間以内に皮膚症状の再燃が認められるとされています。
先生から一言
皮膚症状のある子の食事選びは、迷われることも多いかと思います。
そのような場合は、動物病院で獣医師までお気軽にご相談ください。
足立区東和にある亀有東和動物病院。
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